今回は、名探偵コナン劇場版第20作を記念し公開された「純黒の悪夢(ナイトメア)」についてご紹介してきます!
この映画は、当時の劇場版名探偵コナンの興行収入の記録を大きく塗り替え、伝説的な大ヒットを記録。とてつもない人気を誇った作品です。のちに映画館で4DXでの公開もされ、体感型映画としても大ヒットしました!
映画のメインは黒の組織。これでもか!というくらい、メインキャラ全メンバーが勢ぞろいし、組織の潜入捜査官たちが大ピンチ…!ストーリーもよくまとまってわかりやすく、誰がみても楽しめる、絶対に見逃せない作品となっています。
この素晴らしい「純黒の悪夢(ナイトメア)」が送る、コナンと潜入捜査官たちの大活躍を、徹底解説していきます。この記事を読めば、あなたもきっと何度もこの作品を観たくなるはず!です。
「純黒の悪夢(ナイトメア)」のあらすじ
舞台は東京、警察庁です。とある夜、あやしい女が警察庁に侵入し、機密情報を閲覧していました。公安警察が侵入に気づき、犯人を追跡。公安警察の安室徹、そしてFBI捜査官赤井秀一までもが序盤から登場し、犯人の女を追います。女は身体能力に凄まじく長けており、カーチェイスを繰り広げながら追撃を回避!赤井の銃撃で車ごと海に落ちてしまいました。
コナンは少年探偵団の皆と阿笠博士とともに、リニューアルオープンした東都水族館に遊びに来ていました。そこで、記憶喪失になっているオッドアイの不思議な女性と遭遇。そう、その女性は、警察庁に潜り込んだ女でした。コナンは、彼女の射撃の腕前や、高い身体能力、そして観覧車に乗った後に酒の名前を叫び苦しむようすを見て、女性の正体を疑います。また、水族館でベルモットがいることも察し、灰原からは黒の組織No.2のラムも片眼が義眼であることを告げられ、黒の組織との関連も疑い始めました。
同じころ、世界中で黒の組織に潜入するスパイ・ノック(NOC)だと判明した捜査官たちが、黒の組織ジンたちに次々と殺されてしまいます。警察庁に潜入し女が閲覧していたのは、組織のNOCリスト。つまり誰がスパイなのかを女が記憶し、組織にメールで報告してしまっていたのでした。「バーボン」こと公安警察として潜入中の安室、そして「キール」ことCIA諜報員の水無怜奈がスパイだとバレてしまい、ジンに殺されそうになってしまいます。絶体絶命のピンチを、コナンと赤井秀一の策で打破でき、コナンたちは黒の組織と対決していくこととなります。
この不思議な女性は、黒の組織No.2のラムの右腕、「キュラソー」。オッドアイとどんなことでも記憶できる不思議な能力をもつ彼女は、ラムの側近として動いていたのでした。彼女の記憶が戻るとき、世界中のNOCが危険にさらされる…!!この先どうなるのか、ドキドキの展開となっています。
映画の見どころ
「純黒の悪夢」は、名探偵コナンのメインキャラクターが総出演の、内容が盛りだくさんの作品です。今回はこの映画で絶対に見逃してはならないポイント3つについて、徹底解説します!
①黒の組織との攻防:コナン・安室・赤井が最強すぎる!
ストーリーの終盤、キュラソーの奪還に失敗したジンたちは、観覧車ごと破壊してキュラソーや公安警察、全ての人間を殺そうと、ヘリコプター搭載の機関銃で観覧車に銃撃を続けます。劇場版第13作「漆黒の追跡者」を思い出させるシーンですね。観覧車の車軸には、爆弾が多数残っており、爆破されては東都水族館の客全員に危害が及んでしまう。劇場版史上最大のピンチといっても過言ではない状況に、コナンたちは追い込まれてしまいました。
「何か策はないのか!FBI!」と赤井に叫ぶ安室。コナンと安室、赤井はゆっくり相談する間もなく、まさに阿吽の呼吸で反撃を開始するのです。
残っていた爆弾をバッグにつめ、夜空に投げる安室。爆弾の爆発で照らされたヘリコプターに向かって、花火ボールを蹴りとばすコナン。そしてヘリコプターに向かって銃弾を打ち込む赤井。この3人の連携プレーによって、ヘリコプターは失速。無事に反撃を成功させるのでした!
コナン、安室、赤井の3人は、名探偵コナンの中でも超絶な人気を誇っています。この3人のスーパースターが織りなす反撃シーンは、この映画で一番の見どころといっても過言ではありません!とくに、赤井が銃撃するシーン「堕ちろ」は、この映画で一番のカッコいいシーンで、ファンの中でも有名な1シーン。(*’ω’*)
本編の終盤でも、きっとこの3人が連携して、組織を壊滅に追い込むのではないか!?と大きく期待したいですね!
②キュラソーが人のやさしさを知る
黒の組織として、きっと悪事も重ねてきたであろう、キュラソー。彼女は記憶を無くしてしまった時間、少年探偵団と過ごします。彼らが「お姉さんの記憶を取り戻す!お姉さんを守る!」と一生懸命に関わってくれたことによって、人のやさしさ、居心地の良さを初めて知るのでした。
水族館の観覧車に乗って、その記憶を取り戻した時、ベルモットから迎えの知らせが来てもそれを拒否。人のやさしさを知ったキュラソーは、組織に戻ることを拒んだのでした。
実はキュラソーは、特殊な記憶力をもつために、組織にとって何らかの都合の悪い事実を記憶してしまい、ベルモットに殺されそうになったことがありました。そこで「その特殊な能力を私のために使え」とラムに助けられ、今日まで生きていたのです。
ジンたちに命を狙われてしまうはめになってキュラソー。灰原の正体がシェリーだとわかっても灰原を助け、観覧車の中に閉じ込められた少年探偵団たちを最期まで命がけで守りました。キュラソーが命を落とすシーンは、涙があふれるばかり…。
黒の組織の一員が人のやさしさに気づき変わる、というのはなかなかない場面です。ベルモットがコナンに心を打たれたように、子供たちのピュアな思いが、キュラソーの心を変えたのでした。
③No.2ラムの正体を考察できる
この映画が公開された時には、黒の組織にはボスの下にNo.2のラム(RUM)がいる、というあたりまでしか、本編で判明していませんでした。片眼が義眼、屈強な男、老人、女、とさまざまな噂があるラムでしたが、まさかの映画で初めて声だけ登場!(笑)。変声期で声は変えられているものの、命令口調で静かに指示をします。ジンがバーボン、キールを殺そうとする場面でも、ベルモットに電話をかけてきていました。あのベルモットでさえも敬語で話し、「ラムからの命令よ」と告げるとジンまでも手を止める。組織の中で圧倒的な力をもっていることがわかります。
最近のコナン本編になって、いろは寿司の脇田がラムであると判明しましたが、それまでの伏線を考えると、この映画でのラムの登場シーンは、非常によくできているなと感心させられるばかり。
近年の劇場版コナンでは、本編でまだ明かされていない事実が明かされたりと、見逃せない内容を盛り込んでくる傾向があります。結局コナンってどうなるの?の答えになるようなシーン、絶対に劇場で見てみたい!ですよね。
映画だけでも楽しめる&ファンにもたまらない作品
この映画は黒の組織編に特化した映画で、推理よりもアクションをメインにしている部分があるため、広い世代に楽しめる作品です。
また、今作より映画の序盤にある「俺の名前は工藤新一~」のくだりの、作品紹介シーンが、より詳しくわかりやすくリニューアル!コナン本編をあまり知らない人でも、映画単体として楽しむことができます。もちろん、本編のメインキャラクターが総出演していますから、コナンを長く知っているファンにも、たまらない作品です。
キュラソーを演じたゲスト声優の天海祐希さんの声は、とても作品に合っていて素敵ですし、メインテーマにはB’z松本さんが演奏に参加しており迫力満点!
人の心、やさしさとは何かと問いかけもある、魅力満載のこの作品。ぜひあなたも大切な人と一緒にご鑑賞ください!